先発品を選ぶと自己負担増の1095品目を公表 2024.4

先発品を選ぶと自己負担増の1095品目を公表

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/202404/584111.html

厚生労働省は2024年4月19日付けで事務連絡「長期収載品の処方等又は調剤に係る選定療養の対象医薬品について」を発出。2024年10月から実施される

長期収載品の選定療養の対象となる医薬品リストを公表した。

患者が選択した場合に窓口での自己負担額が増えることになる先発品で、対象は1095品目に上る。降圧薬、糖尿病薬、抗認知症薬、抗精神病薬、抗アレルギー薬など幅広い疾患の治療薬が対象となっており、美容目的の不適切な使用が問題視されていたヒルドイド(一般名ヘパリン類似物質)も含まれる。

10月からスタートする長期収載品の選定療養は、後発品が薬価基準に収載されてから5年以上経過したもの(置き換え率が1%未満のものは除く)、または後発品の収載から5年未満でも置き換え率が50%以上となった長期収載品を患者が選んだ場合、後発品最高価格との価格差の4分の1を患者が選定療養費として追加で支払わなければならないというものだ。

なおバイオ医薬品は除外されている。

対象となった医薬品は、内服薬ではアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)のアジルバ(アジルサルタン)やアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬のタナトリル(イミダプリル塩酸塩)といった降圧薬、アリセプト(ドネペジル塩酸塩)やメマリー(メマンチン塩酸塩)などの抗認知症薬、エビリファイ(アリピプラゾール)やジプレキサ(オランザピン)などの抗精神病薬、ルネスタエスゾピクロン)やマイスリーゾルピデム酒石酸塩)などの睡眠導入薬、ガスターファモチジン)やネキシウム(エソメプラゾールマグネシウム水和物)などの抗潰瘍薬が挙げられる。

また外用薬ではヒルドイドやホクナリン(ツロブテロール)、シムビコート(ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物)、モーラス(ケトプロフェン)、フェントス(フェンタニルクエン酸塩)などが対象。注射薬ではゾメタ(ゾレドロン酸水和物)、アリムタ(ペメトレキセドナトリウム水和物)、エルプラット(オキサリプラチン)、ベルケイド(ボルテゾミブ)など、がん治療に使用される薬剤も対象だ。

 

参考

「長期収載品の処方等又は調剤に係る選定療養の対象医薬品について」

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001247593.pdf?_fsi=HGqoWS14

長期収載品の選定療養の対象となる医薬品リスト

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001247591.pdf?_fsi=eWnhJA5S