レボチロキシン(商品名チラージンS)

レボチロキシン(商品名チラージンS)」

以前までは朝の空腹時に服用するのが良いとされてきたが、甲状腺機能低下症の患者に対する臨床試験では、就寝前で服用した方が甲状腺ホルモンのレベルを大きく改善できることが報告されている。
そのため、薬の量で作用の調整が難しい場合には、服用のタイミングを変えてみるのも選択肢になる。
ただし、安易な用法の変更には飲み忘れのリスクを伴うため、慎重に考える必要がある。

参考文献
Arch Intern Med. 170(22):1996-2003,(2010) PMID:21149757

<コメント>
「チラージンS」錠は、12.5、25、50、75、100各μgと、数ある薬剤の中でもきわめて種類の多い薬剤です。
したがって投与量の微調整がしやすいのが特徴です。
したがって、服用忘れが少ない(と思われる)毎朝の服用で問題なくコントロールが出来るはずです。
ただ、「少し効きが悪いかな」と思われる際に、患者さんに「こういったことがわかっていますから、就寝前に変えてみますか」と声掛けしてもいいのかも知れません。