糖尿病とは?原因と症状(初期症状)
糖尿病になると、体内のインスリンの作り方や使い方に問題が起き、摂取した食物エネルギーを正常に代謝できなくなります。
インスリンは膵臓で作りだされて血糖を正常範囲に保つ役割をしますが、インスリンの作用不足により、血糖が高くなってしまうのです。
糖尿病には大きく分けて次の2つのタイプがあります。
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インスリンの作用不足には、
① 標的臓器でのインスリンの感受性低下
と
② 膵臓での分泌不足
があります。
①は糖尿病発症早期に、②は中期以降に多く見られる傾向にあります。
(2型)糖尿病というと、インスリン不足を真っ先に想像してしまいますが、発症初期には十二分にインスリンが出ていることがしばしばあるのです。
2型糖尿病(ほとんどの糖尿病の方は、このタイプです)
膵臓はインスリンを作り出しますが、2型糖尿病では、量が十分ではない(インスリン分泌不全)か、作られたインスリンが十分作用しません(インスリン抵抗性)。
以前は「インスリン非依存型糖尿病」と呼ばれていました。
2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、10人に9人以上はこのタイプです。
若い人でも発症する場合もありますが、40歳を過ぎてから発症する場合がほとんどです。
糖尿病になる要因はさまざまで、食生活などの環境因子と体質(遺伝)の組み合わせで起こると考えられています。
糖尿病と肥満を結びつける方がいらっしゃるかもしれませんが、病気の名前に「糖」という文字が入っているからといって砂糖などの甘いものの取り過ぎといったことだけが原因ではないのです。
なお、2型糖尿病の治療の「基本」は、あくまでも適切な食事と運動です。
これは薬(経口内服薬やインスリンなどの注射)を使うようになってからも同様です。
このことはとても大切なことです。
参考
糖尿病の食事療法
https://higashi-clinic.com/pdf/d02.pdf
食事療法
https://www.kyowakirin.co.jp/diabetes/meal/index.html
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食事療法というと、摂取カロリーばかりが頭に浮かんでしまいます。
しかし、同じカロリーであっても「糖質の吸収度合い」によって血糖の変動に差が出ます。
糖質の吸収が遅いほど、インスインの分泌を行う膵臓への負担が少ないということになります。
血糖の変動幅が大きいほど、糖尿病の予後がよくないことも知られています。
しかし、意外とこのことは糖尿病本人に限らず指導する側の医師にも普及していないのが実情です。
この概念を理解するのは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index、略してGI)という言葉を是非とも覚えておいてください。
参考
GIについて学ぼう
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/glycemic-index/
2型糖尿病の治療に使われる薬にさまざまな種類があり、糖尿病の状態に合わせて使います。
最近では、SGLT2という経口内服薬が糖尿病に限らず心不全や慢性腎臓病の予後を改善するよいうことで注目されています。
最初は飲み薬から始めることが多いのですが、血糖値が下がらないときはGLP-1受容体作動薬という注射が選択肢の1つとなります。
また、インスリンの分泌量が十分でないときは、注射でインスリンを補います。
参考
注射治療の選択肢
https://www.diabetes.co.jp/dac/coexistence/option/
GLP-1受容体作動薬とは?
https://www.diabetes.co.jp/dac/coexistence/glp-1/
主な症状
2型糖尿病は、初期の段階では自覚症状がまったくないことが多く、症状があらわれるしても、非常にゆっくり、少しずつあらわれます。
・疲労感
・皮膚が乾燥して痒い
・手足の感覚が低下する、または、チクチク指すような痛みがある
・感染症によくかかる
・頻尿
・目がかすむ
・性機能の問題(ED)
・切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい
・空腹感やのどの渇きがひどくなる
2型糖尿病の原因
2型糖尿病は、次のような人に起こりやすいことがわかっています。
・40歳以上の人
・太りすぎの人
・家族に糖尿病の患者がいる
・著しい運動不足
2型糖尿病の発病は遺伝性による場合があるため、上にあげた症状のうち、あてはまるご家族(父母、兄弟姉妹、子ども)には、糖尿病の検査をおすすめします。
また、適切な食事をとり、適度な運動をして肥満に気をつけていれば、2型糖尿病を防ぐ、あるいは発症を遅らせることができます。
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いずれの型の糖尿病にせよ糖尿病の治療に最も大きな役割を果たすのはあなた自身です。
つまり、主治医は自分自身なのです。
医師は「主治医である」本人に、適切なアドバイスをするコーチの役目です。
ゴルフにたとえると、患者さん自身がプレーヤーで、医師はキャディーかコーチングスタッフなのです。
是非とも糖尿病のプロのプレーヤーを目指してください。
ご自分の糖尿病を管理するために何ができるか、情報を集めましょう。
糖尿病について知識を増やすことは大切なことです。
糖尿病のことを知れば知るほど、糖尿病と上手に付き合っていけるからです。
わかりやすく理解する素晴らしい動画サイトをご紹介しますので、是非とも少しずつでも見てください。
糖尿病3分間ラーニング
糖尿病3分間ラーニング | 糖尿病ネットワーク -スマホサイト
<参考>
糖尿病とは?原因と症状(初期症状)
https://www.diabetes.co.jp/dac/diabetes/symptom-type
インスリン抵抗性
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-012.html